脳梗塞の原因
脳梗塞は脳への血流が阻害されることで発生します。
血流阻害により、脳細胞は酸欠状態に陥り、脳細胞の死滅が起こります。
脳細胞の酸欠状態が長引くほど、後遺障害のリスクも高まります。
以下に脳梗塞の前兆サインをまとめます。
- 歩行困難(足がもつれたり、転倒が多くなる)
- 意識の混乱
- 急激に起こる感覚まひや脱力感(力が入りにくい)
- 視野の減少
- 突発的な激しい頭痛
ビタミンB3が脳梗塞の予防に有益
脳梗塞では血栓が生じています。
そして、この血栓はコレステロールによってできています。
従って、脳梗塞予防の一つに血中コレステロール濃度を低く抑えることが挙げられます。
ビタミンB3(ナイアシン)の役割には以下のようなものがあります。
- 脂質の代謝(脂肪の燃焼)
- 糖質の代謝(血糖値を下げる)
- 血中コレステロール値を下げる(以下に詳細)
ナイアシン不足によって現れる典型的な症状は以下の通りです。
- イライラ感
- 集中力欠如
- 不安感
- 疲労感
- うつ
また、ナイアシンが不足するとペラグラという疾患になります。ペラグラというのは、皮膚や神経、消化管の異常を特徴とする疾患であり、以下のような症状を引き起こします。
- 下痢
- 皮膚炎
- 口内炎
- 健忘
- 情緒不安定
ビタミンB3(ナイアシン)はコレステロール値を下げる効果があります(HDLコレステロール値を上げる)。ナイアシンの効果を検証したリサーチによると、以下のようなことが報告されています。
- HDLコレステロール値が29%上昇した
- 中性脂肪値が23%減少した
- LDLコレステロール値が8%減少した
注意
ナイアシンは顔面を紅潮させることがあります。
これを防ぐために、ナイアシンサプリメントの中には、体内で徐々に吸収されるようにコーティングされたものがあります。
しかし、このようなコーティングを施された錠剤により、肝炎が引き起こされる場合があります。
ナイアシンをサプリメントで摂取する場合、これらの副作用には十分注意が必要です。
ナイアシンサプリメントでお勧めするのは、イノシトールヘキサナイアシネート(inositol hexaniacinate)です。
これは、顔面紅潮や肝炎を引き起こすことがないように思われます。
ビタミンB3(ナイアシン)を多く含む食品
肉類にはナイアシンが多く含まれています。
また、ナイアシンはトリプトファン(アミノ酸の一種)から合成されます。
牛肉にはナイアシンもトリプトファンも両方含まれています。
肉以外にも魚類、ナッツ類、卵、チーズなどにナイアシンは含まれています(肉は特にレバー)。
脳梗塞の危険因子
- 高血圧
- 肥満
- 高い中性脂肪濃度
- 高ホモシスティン濃度
- LDL>HDL
- 喫煙
以上は脳梗塞の予防には欠かせない要素ですが、病気全般の予防においても大切です。
要は運動と栄養、ストレスをためないライフスタイルが重要です。
こちらの論文(Psychological distress, major depressive disorder, and risk of stroke)によると、うつ症状は脳梗塞の発症リスクを高めることが報告されています。
従って、運動や栄養によって身体を健康に保つのと同時に、心の健康にも配慮する必要があります。