慢性的なリウマチ(リウマチ性関節炎)患者にとって、栄養管理は症状改善にとって大切です。 栄養面では特に以下の項目に配慮することをお勧めします。
- 脂質の種類
- 抗酸化剤
- 微量栄養素(ビタミン、ミネラル)
1.脂質について
リウマチの症状改善では、良質の脂質を選んで摂取する必要があります。脂質には以下の2種類があります。
- 飽和脂肪酸
- 不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分かれます。
脂質摂取において配慮すべき点は、飽和脂肪酸を避け不飽和脂肪酸を摂取することです。
多価不飽和脂肪酸は、具体的にはオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のことです。サーモンやマグロ、サバなどの魚油、亜麻仁油、ごま油、シソ油、種子類、ナッツ類などに多く含まれています。
これらの脂肪酸は、関節炎に対する抗炎症作用を持っています。また血液が凝固するのを抑止するため血流を良くします。
2.抗酸化剤としての作用
活性酸素は、身体にとって非常に有害です。抗酸化剤を摂取することで、ある程度活性酸素からのダメージを守ってくれます。
抗酸化剤としては、ビタミンCやビタミンE、βカロチンなどがあります。リンゴやミカン、ほうれん草、トマト、ニンジン、ブロッコリーなどに多く含まれています。
3.ビタミン・ミネラル
関節炎の症状改善にカルシウムは欠かせません。慢性的なリウマチ患者の場合、痛みのために関節に負荷がかけられず、骨密度が低下しやすい傾向があります。
カルシウムは骨密度を維持するために必要な栄養素の一つです。カルシウムの吸収・沈着に必要な他の栄養素として、ビタミンD、ビタミンK2、マグネシウムがあります。
また、葉酸は新しい細胞の生成を促します。関節炎だけでなく、傷害などによるダメージからの迅速な回復には必須の栄養素です。緑黄色野菜に多く含まれています。