2016年11月22日火曜日

身体の痛みと心の痛み

脊椎固定術によって腰痛は治らない

脊椎固定術は、病院や医師にとっては非常においしい治療法です。
しかし、残念ながら、この手術によって腰痛が改善されることは滅多にありません。


この手術法の考えは、脊椎の不安定性(椎間板ヘルニアや腰椎すべり症など)が腰痛の原因であるというところから来ています。
従って、それらの背骨をワイヤーで固定してしまえば、腰痛も改善するであろうというわけです。
しかし、このアイデアは間違いであることが既に証明されています。
脊椎固定術の成功率は24%です。
このような低い成功率にも関わらず、医師は患者の背骨を固定し続けています。
若干古い統計(1994年のもの)ですが、脊椎固定術を受けた患者の内、職場復帰でしたのはわずか15%だけです(米国)。
さらに悪いことに、この手術により後遺症が残ってしまうケースも多々見受けられます。より強い腰の痛みや足のしびれなどです。

神経生理学的障害 (NeuroPhysiologic Disorder)

この障害(以下NPD)は、継続的なストレスによって引き起こされます。
ストレスにより、脳内神経伝達物質であるアドレナリンが過剰分泌され、交感神経系が常に優位な状態です。
NPDの典型的な症状は以下の通りです。
  • 片頭痛
  • 耳鳴り
  • 足の灼熱痛
  • 頭皮のかゆみ
  • 皮膚炎
  • PTSD
  • 不安症
特に不安感が強く起こるのが特徴です。
不安感と身体的な痛みは、脳の同じ領域で情報処理されています。
従って、不安感が強いほど、肉体的痛みに対して敏感になります。
従って、慢性的な痛みを改善させるためには、肉体的な側面だけでなく、メンタルの部分にもフォーカスする必要があります。
そのためには、以下のような点に配慮します。
  • 睡眠の質を高める
  • 自分の感情を文字で表現する
  • 栄養摂取
  • 運動

自分の感情を文字にする

自分の考えを文字にします。おそらく、ネガティブな思いばかりになると思いますが、それら全てを文字で表現してみます。
しかし、リサーチによると、心の中にあるネガティブな思いも文字にすることが、メンタルの健康に最も効果的だったと報告されています。
ネガティブであればあるほど、効果を発揮します。
そのようにすることで、今まで抑圧していた思いを開放することができます。
また、悪い思考パターンを改善することにもなります。悪い思考パターンから良い思考パターンへと変換していきます。
MRIを使った面白いリサーチがあります。
それによると、急性腰痛患者の脳を調べてみると、脳の肉体的痛覚を司る領域が活性化されていましたが、10年以上の慢性腰痛患者の脳では、感情を司る脳の領域が強く反応していました。
さらに、急性腰痛患者の脳を3か月毎に追跡調査したところ、もし腰痛が慢性化するにつれ、痛覚領域から感情領域へと脳細胞の活動が活発な領域が変移していきました。
つまり、慢性痛はもはや肉体の痛みではないということです。

ケーススタディ

患者は8年前に落馬した後、背中の痛みにずっと苦しんでいます。
様々な治療法を試みましたが、一向に解消されないどころか、年々痛みは強くなってきます。ある病院の医師からは脊椎固定術を勧められました。
しかし、セカンドオピニオンを得るために別の病院で出会った医師は、この患者にある宿題を出しました。
それは、自分の感情を紙に書きだすことでした。
半信半疑で続けてみると、徐々に痛みが軽減していき、3日目には以前の20%程度まで軽くなっていました。

慢性痛治療の3つのポイント

手術はあくまでも最終手段です。
椎間板ヘルニアであろうと、脊椎すべり症であろうと、最初は保存療法を選択するべきです。
慢性痛を改善するためには、以下の3項目がポイントになります。

  1. メンタルの状態がいかに慢性痛に影響を及ぼしているかを科学的に理解する
  2. 睡眠、ストレス、栄養、生活リズム、運動など、原因と考えられるあらゆる側面を是正していく
  3. あらゆるものを試してみて、自分にとってもっとも重要だと思われる要因を見つける



感情面については、特に怒りと不安という二つの感情が痛みと強くリンクしていることがわかっています。
従って、慢性痛に苦しんでいる人は、心の中の怒りと不安に気づき、それらを解消する(もしくは小さくする)ことが痛みの改善につながります。

応援クリックをお願いいたします!いつもありがとうございます!!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほんブログ村 健康ブログへ