2016年11月16日水曜日

セレニウム不足と甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモン分泌抑制・促進因子

甲状腺からT4が分泌され、それがT3に変換されます。T3が細胞(核、ミトコンドリア)に作用します。従って、T4が分泌されていてもT3への変換が行われていない場合も甲状腺機能低下症の症状が現れます。


T4からT3への変換において必要な栄養素には、セレニウムと亜鉛があります。これら二つの物質はT4分泌の促進にも必要な栄養素であるので、甲状腺機能の向上には必須の栄養素と言えます。

T4分泌促進因子T4分泌抑制因子
ヨウ素
亜鉛
チロシン
ビタミン(E, B2, B3, B6, C, D)
ストレス
感染症
怪我
放射線
フッ素
重金属(水銀、鉛、カドミウム)
自己免疫疾患
甲状腺ホルモン

セレニウムの役割

セレニウムはT4をT3に変換するのに必要な栄養素です。つまり、セレニウム不足が起こると、この変換が行われないため、体内で利用可能な甲状腺ホルモンが不足します。

セレニウム不足を補うためには、サプリメントを活用するのが良いでしょう。その場合、セレニウムイーストをお勧めします。セレニウムイーストは最も吸収率が高い形です。一日150mcgで必要量を満たすことができます。また、ビタミンCはセレニウムの吸収率をさらに高めてくれます(一日~5g程度)。

また、セレニウムは強力な抗酸化作用を持つため、活性酸素の除去には最適です。さらに、ビタミンEと併用することで免疫力を強化することもわかっています。

セレニウムと悪性腫瘍

セレニウムには甲状腺以外にも、悪性腫瘍にも効果があると考えられています。ある米国の研究者が全米の全ての州において、土壌に含まれるセレニウム濃度を測定し、その値とがんの発症率との相関関係について調べました。

セレニウムの土壌含有量が最も低かったのがオハイオ州、そして最も高かったのが南ダコタ州だったのですが、驚いたことにそれらの州のがん発症率を比較したところ、オハイオ州は南ダコタ州の2倍もがん発症率が高かったそうです。

セレニウムを多く含む食品

肝臓や腎臓、甲状腺には高密度にセレニウムが存在しています。甲状腺にある細胞を甲状腺細胞と言います。この細胞からはサイログロブリンというタンパク質が生成されています。

サイログロブリンはヨウ素、チロシンと結合することで、甲状腺ホルモンになります。また、甲状腺細胞はグルタチオンという酵素(強力な抗酸化剤)を生成しています。

セレニウムとヨウ素が身体の中に十分にあると、活性酸素の機能を抑制することができます。逆にこれらの栄養素が不十分な場合、甲状腺細胞が活性酸素によってダメージを受けてしまいます。従って、セレニウムは甲状腺にとって大変重要な栄養素なわけです。

しかし、セレニウムは精製された食品には、ほとんど残っていません。精製過程でほとんど壊れてしまうためです。

セレニウムを多く含む食品には、レバー、牛肉、貝類、バター、卵、ひまわりの種、ブロッコリー、玉ねぎ、ニンニク、魚類などに多く含まれています。

セレニウムを多く含む食品


【お勧めセレニウムサプリメント】
セレニウムサプリメントにはいろいろなものがありますが、「セレニウムイースト」のフォーミュラが最も吸収率が高いと言われています。こちらはセレニウムイーストのサプリメントです。

Healthy Origins, セレノエクセル、200 mcg、 180 錠


【お勧め亜鉛サプリメント】

Solgar, 亜鉛, 50 mg, 100 錠




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